うさぎ基礎知識
うさぎは鹿の仲間?
うさぎの親戚はネズミでない。鹿なのだ。

漫画のキャラクターなど、ニョキッと伸びた2本の歯から、ウサギとネズミは同類だと思われがちですが、実は別のファミリーなのです。どこが違うのでしょう。

げっ歯目からうさぎ目へ


ネズミ、リスなどのげっ歯目とうさぎの共通点は、前歯が一生伸び続けることです。その上食べ物も似ているというので、長い間うさぎはげっ歯目に分類されていました。

 
図1:顔が似ているって? 図2:指が力強く発達しています。

しかし近年になって骨格上、問題の前歯(門歯)のつき方、食べ物を噛む噛み方が違うことから(げっ歯目は上下、うさぎは左右に顎を動かして食べる)、うさぎはもはや進化の過程での変異ではなく、全く別の系列から出た種類だと認識されるようになりました。
その名もうさぎ目。うさ飼いにとって、覚えやすいですね。

他にも、前足の骨格が、全く異なることも指摘されています。図2を見てください。リスの前足は、人間の手のように、先に向けて大きく広がっています。発達しているんですね。だからリスは手でクルミをくるくるまわしながら食べることができます。うさぎは手でものを持ち上げませんよね? うさぎの前足は、速く駆ける時、後ろ脚の大きな跳躍力を受けるショック吸収体の役割をもっています。だから細い割には一定の方向からのショックにはよく耐えますが、手先は器用ではありません。

図3:だぁれ?
馬と鹿の仲間だなんていうのは?

この前足の骨格から判断すると、うさぎはネズミファミリーよりは、蹄のある鹿や豚、らくだなんかと近い親戚らしい、ということです(図3)。せいちんが一生懸命毛づくろいをしていて前足が脱力している時など、クニャっと先が曲がっていることがあります。この曲がり方は、なるほど蹄を連想させるものがあります。後ろ脚で立ち上がっている馬の前足も、よくこんな風に曲がっています(図4・5)。

図4:クニャと妙に曲がる前足 図5:同じくクニャ