うさぎを飼っている人もこれから飼う人もぜひ読んでください
イースターのうさぎさん

- 救えなかった全てのうさぎたちの想い出に寄せて -

メアリー・ブランドリーノ作 (by Mary Brandolino)
(日本語訳・原山みりん Hourse Rabbit Society 許可取得済)

覚えているよ色とりどりで華やいでいた
イースターの日曜日
僕はピカピカの小屋の中で
新しい生活を始めたばかり

僕がお店から来た時は
ほんとに小さなうさぎだった
みんなは僕を小屋の床に
そっと降ろしてくれたんだ

よくおもてで遊んでくれた
それは愛しみ撫でてくれた
そんな一日の終わりには
僕は小屋に帰ったものさ

だけど月日がたつにつれ
みんなを見ることもなくなって
小屋の中で夢見てた
やさしくあの手で撫でられることを

夜ともなると家の外で
僕は悲しく孤独だった
小屋の中でびくびくと
いつも何かにおびえていた

雨の日も晴れの日も
暑い日も寒い日も
僕は小屋にとじこめられて
ただ年を重ねていくだけ

犬や猫が追いかけっこしながら
通りすぎていっても
僕はいつもの小屋の中で
ひとりぼっちで座っていた

新緑の芝生の上で
子供たちは日がな跳ねたり笑ったり
僕はみんなが遊ぶのを
小屋の中から見てただけ

昔は外に出してくれたのに
日なたを走り回らせてくれたのに
今じゃ狭い小屋の中で
走ることすらできやしない

綿でできた小さなボールみたいに
かわいいふわふわのうさちゃんだった
今は小屋の中で大きくなって
誰も思い出してもくれない

いったい何が悪かったのか
僕にはまったくわからない
連れてこられたあの家で
大人になっただけなのに

なのにみんなは僕を保健所に連れてきた
かつて愛され喜ばれたのに
それが今では小屋の中で
ただ消えてしまうのを待つばかり


Copyright Mary Brandolino


日本語訳版の内容についてはHouse Rabbit Societyは一切責任を負いません。House Rabbit Societyはうさぎの救助・うさぎについての啓蒙を目的とした非利益団体です。

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